新規事業研究会月例会講演要旨

(平成29年)
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    • 講演:『光情報デバイスに関わる透明光学フィルムの開発』
          東京工業大学 名誉教授
          東京工業大学−JST連携:戦略的イノベーション研究 主席研究員
          新規事業研究会 会長
          渡辺 順次(ワタナベ ジュンジ) 氏
       
    • 講演日:平成29年1月21日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       近年、透明でフレキシブルなディスプレイが市場の大きなターゲットなっている。それに答えるためには、有機・高分子薄膜の利用は不可欠であり、多岐のシステム要素を満足させるための機能も合わせて要求される。具体的には、発光源はもちろん、光を分光、偏波、反射、散乱させる光学機能フィルム、そして導電性、高熱伝導性フィルムなどである。我々はJSTの戦略的イノベーション研究プロジェクトを通して、これら光機能透明フィルムを高性能、高効率かつ大面積で得る技術を開発してきた。本講演ではこれらの技術開発の諸例を解説し、関係する分野の方々と議論を深め、光通信デバイスの発展に向けた共同研究のあり方を考える機会にしたい。

     

    • 【略歴】
      学 歴
      昭和46年 3月 東京工業大学 工学部 高分子工学科 卒業
      昭和48年 3月 東京工業大学大学院理工学研究科修士課程 修了
      昭和52年 3月 東京工業大学大学院理工学研究科博士課程 修了

      職 歴
      昭和52年 4月 東京工業大学 助手(工学部高分子工学科)
      昭和56年7月ー57年10月 米国デューク大学博士研究員
      昭和59年8月ー59年10月 同上
      昭和62年10月 東京工業大学 工学部 高分子工学科 助教授
      平成4年10月ー平成7年4月 京都大学 化学研究所 客員助教授
                     および教授併任 
      平成6年10月 東京工業大学 工学部 高分子工学科 教授
      平成26年3月 退職
      平成26年4月 東京工業大学 名誉教授、
               東工大−JST連携:戦略的イノベーション研究 主幹研究員

      現在に至る



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    • 講演:『化学物質の安全性評価と管理
               〜ヒトの健康影響評価を中心に〜』
          一般財団法人化学物質評価研究機構
          安全性評価技術研究所 研究第二部研究第四課長
          石井 聡子(イシイ サトコ) 氏
       
    • 講演日:平成29年1月21日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       現代の私たちの生活は、化学物質の持つ利便性を生かしたさまざまな製品に取り囲まれ、化学物質は私たちの生活に必要不可欠なものとなっている。その一方で、化学物質の中にはヒトの健康や環境中の生物に有害な影響を与えるものが少なからずある。それらの化学物質に対して、科学的な観点から定量的な評価がなされていなかった結果、対応が遅れ、大きな問題として表面化することがしばしば起きた。そこで、化学物質のリスクを理解し、そのリスクを適切に管理していくことが重要である。講演では、化学物質及び化学物質を含む製品のリスク評価の実例を交えて、ヒトの健康影響評価について紹介する。


    • 【略歴】
      平成元年 東京工業大学大学院総合理工学研究科修士課程電子化学専攻 修了
      平成元〜6年 住友化学株式会社
      平成12年 同大学院同研究科博士課程 化学環境工学 満期退学
      平成13年 同大学 工学博士 取得
      平成13〜16年 NEDOフェロー
      平成16年 (財)化学物質評価研究機構入構、現在に至る

      その他
      平成23年〜 日本化学工業協会GPS/JIPS評価技術ワーキンググループメンバー
      平成24年〜 厚生労働省化学物質のリスク評価に係る企画検討会 委員
      平成26年〜 内閣府SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)課題「エネルギーキャリア」運営・評価委員



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    • 講演:『ポリマーブラシを利用した新規ディスプレイ材料の創製
               〜高誘電率ポリマーフィルムと新規液晶表示モード〜』
          東京工業大学 物質理工学院
          応用化学系 准教授
          戸木田 雅利(トキタ マサトシ)氏
       
    • 講演日:平成29年2月11日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       高密度ポリマーブラシを利用して私たちのグループが開発した2つのディスプレイ材料を紹介する.@表面にポリ(メチルメタクリレート)を高密度グラフトしたチタン酸バリウム・ナノ粒子をメルトプレスして調製した,透明(透過率80%)で高誘電率(比誘電率4.1)のフィルム.A表面にポリマー鎖を高密度にグラフトして調製した,液晶アンカリングエネルギーが極めて小さい基板.この基板を使い,従来よりも高輝度,高コントラスト,低電圧駆動の新規In-Plane Switching液晶表示モードを提案した.

     

    • 【略歴】
      1994年3月 東京工業大学工学部高分子工学科卒業
      1996年3月 東京工業大学大学院理工学研究科高分子工学専攻修士課程修了
      1996年4月 同 博士課程進学
      1997年10月 東京農工大学大学院助手
      1999年12月 博士(工学)(東京工業大学)
      2000年7月 東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻助手
      2007年11月 同 准教授
      2012年6月 一般社団法人繊維学会理事
      2014年4月 科学技術振興機構JST 戦略的イノベーション創出推進プログラム(s-イノベ)「フォトニクスポリマーによる先進情報通信技術の開発」「高分子ナノ配向制御による新規デバイス技術の開発」プロジェクトマネージャー
      2016年4月 東京工業大学物質理工学院応用化学系准教授(組織改編)
      現在に至る
      賞罰
      2013年10月 東工大工系創成的研究賞
      2014年6月 第40回繊維学会賞


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    • 講演:『ダイヤモンド窒素空孔(N-V)中心の形成制御とセンサー応用』
          早稲田大学 理工学術院 教授
          川原田 洋(カワラダ ヒロシ)氏
       
    • 講演日:平成29年2月11日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       ダイヤモンド中の窒素と空孔により形成されるNVセンターの電子スピンと、他の電子スピンや核スピンとの相互作用の応用として、量子コンピューター用キュービット、表面吸着分子の局所NMR検出等の研究が世界的に非常に盛んである。この理由は、負に帯電したNVセンター(NV-)の2個の電子スピン(S=1)が、磁場なしで2準位(MS=0とMS=±1)に分裂し、室温でスピン偏極し、マイクロ波(2.88GHz)でスピン共鳴吸収し、そのスピン共鳴が単一光子源としてのNV-の強い赤色蛍光(638nm)の消光として高感度検出できるという、幾重にも連なる巧妙な機構にある。本発表では、NVセンターの性質をわかりやすく説明し、NVセンター応用のためのダイヤモンドの結晶成長(12C濃縮、高純度化)、最も応用が期待されている局所磁気共鳴(NMR)とその課題である表面近傍のNV-の安定形成やコヒーレンス時間等について説明する。


    • 【略歴】
      1985年 早稲田大学大学院理工学研究科博士課程修了
      1986年 大阪大学工学部助手
      1990年 早稲田大学理工学部助教授
      1995年 早稲田大学理工学部教授



 

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    • 講演:『感染症防護・制御技術の研究・開発動向』
          防衛医科大学校 防衛医学研究センター 
         医療工学研究部門 教授
         石原 雅之(イシハラ マサユキ)氏
       
    • 講演日:平成29年3月14日(日)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       感染症防護において、身体、衣服、機器などへ付着した病原体汚染を拡散させることなく防御する技術開発は、必要不可欠な研究テーマである。マスク、手袋、ガウンなどを含む身体に装着する個人防護衣(Personal Protective Equipment:PPE)は、一般に非浸透性の使い捨て素材が用いられる。しかし医療従事者への感染は、ほとんどの場合、作業が終了した後の脱衣時に病原体汚染飛沫との接触に伴う拡散により起きるもので、発生したごみ処理にも大きな問題を残る。我々の開発した銀ナノ粒子の殺菌・ウイルスの不活化素材としてPPEへの応用が検討されている。一方で、一日数トンの浄水ができる可搬小型浄水器の研究開発は、災害派遣等野外活動時の緊急飲料水や医療用水の現地調達確保に必要不可欠である。災害現場や衛生環境が悪い地域では、衛生活動の基本となる飲料水や医療用水が確保できない。我々は数百人規模の派遣自衛隊員に対応する安全な飲み水及び医療用水を、汚染濁水や海水から現地製造できる可搬小型浄水機を完成させた。また、強力な殺菌・ウイルス不活化活性を有する微弱酸性次亜塩素酸、貝殻由来生石灰、オゾンガスを適用したナノミストジェット洗浄器は、病原微生物の除染洗浄システムとしての適用できる。

     

    • 【略歴】
      防衛医学研究センターにおける災害医療工学は、防衛省・自衛隊の有事対応を強化し、部隊運用に役立つ研究成果の創出を目指す防衛医学の要ともいえる研究分野である。特に災害医療工学分野における応急止血・創傷被覆材、浄水・洗浄・除染システム、対微生物防護に関する現状と今後の展望について述べる。


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    • 講演:『自己修復性高分子のメカニズムと最近の動向』
          東京工業大学物質理工学院応用化学系 教授
          大塚 英幸(オオツカ ヒデユキ)氏
       
    • 講演日:平成29年3月14日(日)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       材料に入った傷を材料自身が復元できる特性は「自己修復性」と呼ばれている。構造力学および意匠性の観点から、高分子材料の長寿命化に寄与できる極めて重要な機能である。例えば、材料に生じた損傷や劣化は、例え小さくても取り返しのつかない致命的な破壊に繋がる場合があり、これを初期段階で修復できれば、材料を長寿命化できる。本講演では、今世紀に入ってから多彩なアプローチを使って繰り広げられている自己修復性高分子のメカニズムと研究開発の最前線を紹介する。特に演者のグループで精力的に展開している平衡系の共有結合を使った自己修復性高分子の例を詳しく解説する。また、自己修復性高分子が置かれている現状と解決すべき課題、さらには今後に向けての展望を紹介する。


    • 【略歴】
      略歴
      1992年 九州大学工学部合成化学科卒業
      1994年 同大学院工学研究科合成化学専攻修士課程修了
      1995年 日本学術振興会特別研究員(1997まで)
      1996年 九州大学大学院工学研究科合成化学専攻博士課程修了
          博士(工学)[期間短縮取得]
      (1996-1997 英国バーミンガム大学客員研究員)
      1997年 東京工業大学資源化学研究所助手
      2000年 九州大学有機化学基礎研究センター助教授
      2003年 九州大学先導物質化学研究所助教授(2007年より准教授に職名変更)
      2013年 東京工業大学大学院理工学研究科教授
      2016年 東京工業大学物質理工学院応用化学系教授

      受賞歴
       科学技術分野における文部科学大臣表彰若手科学者賞 (2005年)
       日本ゴム協会第55回優秀論文賞 (2008年)
       第22回有機合成化学協会研究企画賞 (2010年)
       日本化学会BCSJ論文賞 (2011年)
       高分子学会Wiley賞 (2012年)
       日本ゴム協会ブリヂストンソフトマテリアルフロンティア賞 (2013年)

      研究専門分野
       高分子反応,スマート高分子材料設計




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    • 講演:『新規生分解性・機能性オリゴマー素材ラクチルセグメントの開発と応用展開』
          京都工芸繊維大学 繊維科学センター 博士研究員
          山本 真揮(ヤマモト マサキ)氏
       
    • 講演日:平成29年4月8日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       代表的なバイオベースポリマーである(L-乳酸)(PLLA)とその鏡像異性体であるポリ(D-乳酸)(PDLA)とを同量ブレンドすると両者の強い相互作用によりステオレオコンプレックス結晶を形成する。 ステレオコンプレックス型ポリ乳酸の融点は約230℃であり、PLLAあるいはPDLA単独結晶の融点よりも約50℃高いため高性能ポリ乳酸として注目されている。最近、我々は両末端に反応性の水酸基を有する乳酸オリゴマーであるラクチルセグメントを開発した。ラクチルセグメントはL体あるいはD体単独では融点および結晶性は低いものの、両者を混合すると高結晶性かつ高融点を有するステレオコンプレックス型プレポリマーとなる。さらにラクチルセグメントはジイソシアネート等の鎖延長剤を反応させることにより、容易に高分子量体を形成することが可能となる。本講演ではラクチルセグメントの特性とその応用展開について詳しく紹介する。

      [謝 辞] 本研究は、総合科学技術・イノベーション会議のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「次世代農林水産業創造技術」(管理法人:農研機構 生研支援センター)の「地域のリグニン資源が先導するバイオマス利用システム技術革新(SIP リグニン)」の 課題内で実施されました。

    • 【略歴】
      学 歴
      平成 17年4月 京都工芸繊維大学繊維学部高分子学科 入学
      平成 21年3月 同 上 卒業
      平成 21年4月 京都工芸繊維大学大学院工芸学研究科博士前期課程高分子機能工学専攻 入学
      平成 23年3月 同 上 修了
      平成 24年4月 京都工芸繊維大学大学院工芸学研究科博士後期課程バイオベースマテリアル学専攻 入学
      平成 27年3月 同 上 修了
      以上

      職 歴
      平成 23年4月 三菱樹脂株式会社 入社
      平成 24年2月 同 社 退社
      平成 27年4月 京都工芸繊維大学繊維科学センター勤務(博士研究員)
      現在に至る
      以上



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    • 講演:『高分子の自己組織化構造と最近の研究動向』
          東京工業大学物質理工学院応用化学系 教授
          野島 修一(ノジマ シュウイチ)氏
       
    • 講演日:平成29年4月8日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       高分子材料中では構成鎖自身が様々な要因により自発的に集合(自己組織化)し、その結果独特な構造を形成する。この構造は主に10 nmオーダーの大きさを持ち、高分子材料の特異的な物性・機能の発現に寄与している。したがって、高分子の自己組織化メカニズムを理解しその制御方法を開発することは、新規高分子材料の作成や既存の高分子材料の高性能化にもつながる。
       高分子の自己組織化の要因は多岐にわたり、また、それらが複合的に作用してより複雑な構造を形成する場合もある。本講演では、自己組織化のひとつである高分子鎖の結晶化に焦点を当て、我々の最近の構造制御法を中心に紹介する。


    • 【略歴】
      [学歴]
      1977年3月 東京工業大学工学部高分子工学科卒業
      1982年3月 東京工業大学大学院理工学研究科博士課程中退
      1982年6月 工学博士

      [職歴]
      1982年4月 名古屋大学工学部応用化学科 助手
      1985年9月 オハイオ州立シンシナティ大学 博士研究員(87年3月まで)
      1994年4月 北陸先端科学技術大学院大学材料科学研究科 助教授
      2001年3月 東京工業大学大学院理工学研究科 助教授
      2012年4月 東京工業大学大学院理工学研究科 教授
      2016年4月 東京工業大学物質理工学院応用化学系 教授
        現在に至る

      [研究分野]
      高分子構造・物性
      放射光による高分子構造解析


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    • 講演:『無機ナノシートコロイドの液晶性とその応用』
          福岡工業大学工学部生命環境科学科 准教授
          福岡工業大学 物質・エネルギーデバイス研究センター代表
          宮元 展義(ミヤモト ノブヨシ)氏
       
    • 講演日:平成29年5月14日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       グラファイトやベントナイトなどの無機層状結晶を溶媒中で剥離・分散することで、極めて大きな異方性比(1nm程度の厚さと数μm程度の横サイズ)をもつ「無機ナノシート」のコロイド分散液が得られる。我々は、溶媒中に分散したナノシートが自発的に配向し、数十から数百nmというメゾスケールの規則構造を形成した「無機ナノシート液晶」を見いだし、基礎・応用両面からさまざまな検討を進めてきた。液晶という観点から見れば、光学異方性や電場応答性など従来の有機分子の液晶と類似の性質を持ちつつ、半導体性や触媒能などの無機材料特有も物性も有することなどが特徴といえる。無機材料として見れば、異色な、ソフトマテリアルへの展開例ともいえる。本講演では、無機ナノシート液晶を活用することで得られる、異方性無機/高分子コンポジット材料や構造色材料などについて、我々の最近の研究を紹介する。


    • 【略歴】
      2004 学位取得(博士(工学)(早稲田大学) ) 無機化学研究室(黒田一幸教授)
      2004 日本原子力研究開発機構先端基礎研究センター 博士研究員
      (ソフトマター中性子散乱グループ(グループリーダー:橋本竹治京大名誉教授))
      2007 福岡工業大学 工学部生命環境科学科 講師
      2010 福岡工業大学 工学部生命環境科学科 准教授
      現在に至る


  • Ref.No.170514-2   元へ戻る

    • 講演:『高分子異種接着界面の解析と接着メカニズムに関する研究』
          国立研究開発法人産業技術総合研究所
          ナノ材料研究部門接着・界面現象研究ラボ
          堀内 伸(ホリウチ シン)氏
       
    • 講演日:平成29年5月14日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       高分子/金属、異種高分子間の界面を電子顕微鏡を中心に解析し、信頼性や耐久性を実証するためのメカニズムを明らかにする。



  • Ref.No.170610-1   元へ戻る

    • 講演:『新規慣性特性計測技術の応用と将来への事業展開』
          株式会社レゾニック・ジャパン 代表取締役
          川口 卓志(カワグチ タカユキ)氏
       
    • 講演日:平成29年6月10日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       「2010年に東京工業大学にて発明された、独創的な慣性特性(物体の質量・重心の位置・慣性テンソル)を同定する技術を基に、レゾニックグループはドイツと日本の二極から世界へ事業を展開しています。新しい技術は、新しい問題を摘発し、未踏の地へ可能性を切り開きます。今回は、私たちの技術のご紹介から、その技術を事業化していく過程と課題、また長期の発展を遂げるための施策と、今後の展望や私たちの目標などについてお話ができたらと思います」


    • 【略歴】
      川口卓志(カワグチ タカユキ) 昭和57年1月生

      2006年3月 東京工業大学機械科学科卒業
      2006年4月 日欧産業協力センター主催ヴルカヌスプログラム参加(研修国ドイツ)
      2007年4月 ゼット・エフ・ジャパン株式会社入社 エンジニアリング 主任
      2010年4月 東京工業大学総合理工学研究科 博士後期課程入学
      2013年3月 東京工業大学総合理工学研究科 博士後期課程修了
      2013年8月 株式会社レゾニック・ジャパン創業 代表取締役
      2016年10月 株式会社ラプソドス 創業 代表取締役

      現在に至る



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    • 講演:『高分子の分子配向構造の評価・制御方法』
          東京工業大学物質理工学院応用化学系 准教授
          古屋 秀峰(フルヤ ヒデミネ)氏
       
    • 講演日:平成29年6月10日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館1Fロイアルブルーホール

    • 【講演要旨】
       高分子材料の物性は、構成する分子の構造と配向状態に大きく影響される。高分子材料を開発するためには、高分子鎖の分子配向構造を正確に評価して、配向構造を制御することが必要となる。分子配向構造を高度に制御できると、既存の高分子材料の高性能化や新規な機能物性が発現することも期待される。本講演では、分子配向状態を評価するさまざまな手法と制御方法を説明し、分子配向制御と機能性に関する我々の最近の研究例について紹介する。


    • 【略歴】
      [学歴]
      1983年3月 東京工業大学工学部 高分子工学科卒業
      1985年3月 東京工業大学大学院理工学研究科 
      高分子工学専攻修士課程修了
      1988年3月 東京工業大学大学院理工学研究科
      高分子工学専攻博士後期課程修了

      [職歴]
      1988年9月  ドイツ・マックスプランク高分子研究所
                 フンボルト財団奨学研究員
      1990年11月  米国・オハイオ州立シンシナティー大学 博士研究員
      1993年4月  東京工業大学工学部助手
      1996年3月  東京工業大学工学部助教授
      1999年4月  東京工業大学大学院理工学研究科助教授
      2007年4月 東京工業大学大学院理工学研究科准教授
      2016年4月  東京工業大学物質理工学院応用化学系准教授(改組により)
      現在に至る

      [研究分野]
      高分子構造・物性、高分子シミュレーション



  • Ref.No.170715-1   元へ戻る

    • 講演:『次世代パワーデバイス用ワイドバンドギャップ半導体の欠陥検出法』
          一般財団法人ファインセラミックスセンター 主席研究員
          石川 由加里(イシカワ ユカリ)氏
       
    • 講演日:平成29年7月15日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       次世代パワーデバイス用材料として期待される4H-SiCやGaNといったワイドバンドギャップ半導体結晶の高品質化が求められている。デバイス性能を損なうと考えられる結晶欠陥の中でも転位に注目し、ウエハ全面の転位分布の評価を可能なエッチピット法を中心に研究開発を進めてきたので本講演で紹介する。本手法は転位密度だけではなく、転位分類も可能なことを特徴とする。また、エッチピットによる転位分類を可能にするためには、ピット形状と転位種を正確に紐付する必要があり、そのために使用した電子顕微鏡による転位解析手法についても紹介する。


    • 【略歴】
      昭和61年 4月 名古屋大学大学院工学研究科結晶材料工学専攻博士前期課程入学
      昭和63年 3月 同上 修了
      昭和63年 4月 財団法人 ファインセラミックスセンター 入所 現在に至る
      平成 9年 7月 博士(工学)取得(名古屋大学大学院工学研究科結晶材料工学専攻)
      平成20年 4月 名古屋工業大学大学院工学研究科 未来材料創成工学専攻 連携分野 准教授 
      平成29年 4月 名古屋工業大学 窒化物半導体マルチビジネス創生センター 客員教授 現在に至る
      平成29年 6月 名古屋大学未来材料・システム研究所 客員教授 現在に至る


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    • 講演:『リビングアニオン重合を用いた機能性高分子の精密合成』
          東京工業大学物質理工学院 応用化学系 教授
          石曽根 隆(イシゾネ タカシ)氏
       
    • 講演日:平成29年7月15日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       本講演では、リビングアニオン重合を用いた新規機能性高分子の精密合成に関して紹介する。まず、かさ高く剛直なアダマンタン骨格を有するスチレン類、1,3-ブタジエン類、メタクリル酸エステルのリビングアニオン重合によって得られた新規高分子が、顕著に高いガラス転移温度を示すことを紹介する。次に、エキソメチレンモノマー類のアニオン重合性が、分子の平面性や環構造、エキソメチレン基の歪みの大きさによって非常に大きく変化することを説明する。最後に、メタクリル酸オリゴ(エチレングリコール)アルキルエーテルから得られる一次構造の明確なポリマー類が、側鎖の長さやω末端アルキル基に依存した水溶性と温度応答性を示すことを解説する。


    • 【略歴】
      学歴および研究歴
      昭和61年 3月卒業 東京工業大学 工学部 高分子工学科 
      平成元年 3月中退 東京工業大学大学院理工学研究科 
      平成元年 4月   東京工業大学工学部高分子工学科助手
      平成 6年10月   博士(工学)取得(東京工業大学)
      平成 7年 8月   米国シカゴ大学化学科博士研究員(平成8年9月まで)
      平成11年 4月   東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻助教授
      平成26年 4月   東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻教授
      平成28年 4月   東京工業大学物質理工学院応用化学系教授

      専門分野  高分子合成(特にアニオン重合)
      1) 剛直な主鎖構造を有するポリアダマンタンの合成
      2) リビングアニオン重合による水溶性・感温性ポリマーの合成
      3) 官能基を有するモノマー類のリビングアニオン重合

      趣味 ガラス細工(実験装置修理)



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    • 講演:『植物・鉱物由来ナノ粒子を用いた機能材料の創製』
          産業技術総合研究所 化学プロセス研究部門 主任研究員
          敷中 一洋(シキナカ カズヒロ)氏
       
    • 講演日:平成29年9月9日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       各種産業における化石資源依存からの脱却は、サステイナブルな社会の実現に向け必須である。本講演では、化石資源依存脱却に向けたシーズ技術となりうる植物や鉱物から見出したナノ粒子を機能材料へ導いた研究成果について紹介する。
       第一に植物に含まれる高分子成分である多糖類・リグニンを新規の環境適応型抽出法「植物同時酵素糖化粉砕」を通じ機能材料へと導いた研究について紹介する。
       第二に日本で発見された粘土鉱物を水素結合性架橋によりチクソトロピー性刺激応答性材料へと導いた研究について紹介する。


    • 【略歴】
      各種産業における化石資源依存からの脱却は、サステイナブルな社会の実現に向け必須である。本講演では、化石資源依存脱却に向けたシーズ技術となりうる植物や鉱物から見出したナノ粒子を機能材料へ導いた研究成果について紹介する。
       第一に植物に含まれる高分子成分である多糖類・リグニンを新規の環境適応型抽出法「植物同時酵素糖化粉砕」を通じ機能材料へと導いた研究について紹介する。
       第二に日本で発見された粘土鉱物を水素結合性架橋によりチクソトロピー性刺激応答性材料へと導いた研究について紹介する。


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    • 講演:『マイクロファイバーを用いた高感度・迅速バイオアッセイ』
          東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻・教授
          高井まどか(タカイ マドカ)氏
       
    • 講演日:平成29年9月9日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       高感度・ハイスループットなバイオアッセイを目的として、マイクロファイバーを用いたバイオインターフェースの開発を行った。バイオセンサーにおける検出感度は、シグナルとノイズの比として定義される。抗原・抗体反応を用いるイムノアッセイにおいて、感度を上げるアプローチは、抗体の固定化量を増大させること、また抗原と抗体の反応率を上げることが有効である。またノイズを低減させるためには、目的としている抗原の抗体への特異反応以外の非特異的な吸着を抑制することにより達成される。我々は、抗体の固定化密度を上げる目的で、2次元基板を3次元としたマイクロファバーを用いた。また、抗原と抗体の反応率を上げる目的で、マイクロファイバー中をサンプル溶液が透過する吸引システムをつくった。これらの工夫を行うことで、高感度・迅速なイムノアッセイ、細胞分離が実現した。


    • 【略歴】
      氏名:   高井まどか 
      所属・職: 東京大学大学院工学系研究科
      バイオエンジニアリング専攻・教授
      学歴
      1999年3月 早稲田大学大学院理工学研究科博士課程(応用化学専攻)  修了
      1999年3月 博士(工学) (早稲田大学)

      職歴
      1990年4月〜1991年7月  株式会社東芝 半導体事業部 (プリント回路基板開発に従事)
      2001年4月〜2003年3月
          東京大学大学院工学系研究科、マテリアル工学専攻 助手
          (バイオセンサーおよびマイクロチップの研究に従事)
      2003年4月〜2007年3月 同上、マテリアル工学専攻 講師
          (バイオマテリアル、医用デバイスの研究に従事)
      2007年4月〜2010年12月 同上、同専攻 准教授(同上)
      2011年1月〜  同上、バイオエンジニアリング専攻 教授
          
      研究分野:バイオインターフェースを基盤とした医療用バイオデバイスに関する研究

      主な受賞
      ・平成24年9月11日、第3回女性研究者研究業績・人材育成賞(小舘香椎子賞)研究業績部門、新規バイオマテリアル創製とバイオセンサー開発に関する先導的研究、応用物理学会
      ・ 平成22年6月11日、平成21年度化学とマイクロ・ナノシステム研究会奨励賞、マイクロチップの界面機能化による高感度バイオ分析に関する研究、化学とマイクロ・ナノシステム研究会


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    • 講演:『リチウムイオン電池が抱える課題と新規な電池理論』
          バッテリーコンシェルジュ
          佐野 茂(サノ シゲル)氏
       
    • 講演日:平成29年10月14日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       携帯電話・ノートパソコンなどで広く使われ、普及しつつある電気自動車にも搭載される「リチウムイオン電池」は、非常に難しい課題を抱えており、携帯電話・航空機などで発煙発火事故を度々起こしている。負極カーボンへの挿入反応が抑制され、リチウム金属が樹脂状に成長し短絡(デンドライトショート)することが主たる原因である。この不具合発生機構について理論的に解説し、本質的な解決策を提案する。一方電気自動車では一充電走行距離延長のために高エネルギー密度化が強く望まれているが、現行のリチウムイオン電池は理論限界に近付いている。現行負極グラファイトで考えられている貯蔵構造とは異なる新規な電池理論を考案し、3倍の容量が期待できることを計算化学で立証できたので紹介する。最後に、発表されている開発中電池について評価した結果を述べ、革新電池の将来を展望する。


    • 【略歴】
      ・中学2年の時、電池研究者になる夢を抱いた。
      ・湯浅電池(現絵Sユアサ)で多くの電池研究。
      ・成功談はないが、失敗談は豊富にある。

      1972年  東工大電気化学科卒。 
      1973年  湯浅電池鞄社。各種蓄電池の研究
      1993年  リチウムイオン電池研究・開発・量試
      2005年  JFCCにて「新規な電池理論」考案・出願
      2007年  国プロ受託・計算化学による実証
      2009年  東洋システム鞄d池評価担当。
      2016年  バッテリーコンシェルジュ。JFCC客員研究員
       専門 : 電気化学>速度論>電池>鉛蓄電池・LIB・LIP


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    • 講演:『高圧二酸化炭素処理した結晶性高分子の構造と物性』
          東京工業大学 物質理工学院 材料系 准教授
          浅井 茂雄(アサイ シゲオ)氏
       
    • 講演日:平成29年10月14日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       結晶性高分子では、その構造と物性を制御する上で、結晶化のプロセスが重要です。我々の研究室では、通常の熱処理による結晶化に加え、高圧二酸化炭素を利用した特殊な環境下での結晶化について研究を行ってきました。本講演では、エンジニアリングプラスチックおよび生分解性高分子を高圧二酸化炭素処理により結晶化させたときの構造と物性の変化について紹介します。特に、代表的な生分解性高分子であるポリ乳酸を高圧二酸化炭素処理により結晶化させることにより、透明性を有し、力学的性質にも優れた結晶化試料を作製することができること、またその構造と物性の発現メカニズムについて解説します。


    • 【略歴】
      【学歴】
      昭和59年 1984.3 東京工業大学 工学部 有機材料工学科 卒業
      平成 6年 1994.6 博士(工学) 学位取得 東京工業大学

      【職歴】
      昭和59年 1984.4 日立化成工業株式会社 下館研究所
      平成元年 1989.3 東京工業大学 工学部 助手
      平成10年 1998.2 東京工業大学 工学部 助教授
      平成10年 1998.4 東京工業大学大学院 助教授
      平成19年 2007.4 東京工業大学大学院 准教授

      【受賞歴】
      平成11年 1999.5 日本材料科学会 論文賞
      平成23年 2011.5 日本ゴム協会 第58回優秀論文賞
      平成23年 2011.6 繊維学会 学会賞
      平成25年 2015.6 日本材料科学会 功労賞


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    • 講演:『水熱プロセスを用いた無機ナノ材料の合成』
          大阪府立大学大学院工学研究科・物質化学専攻 教授
          中平 敦(ナカヒラ アツシ)氏
       
    • 講演日:平成29年11月11日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       LDHは、層状複水酸化物(layered double hydroxide)と呼ばれ、M2+1-X M3+X (OH)2・A n-X/n・nH2O で表される化合物(M:金属イオン)の総称であり、ホスト層中の金属イオンは、酸素6配位の八面体構造をとる。LDHでは2価の金属イオン種であるMg2+、Co2+、Zn2+や、3価の金属イオン種にはAl3+、Fe3+、Cr3+、Ga3+等の金属イオンの水酸化物がホスト層を構成し、また、An-x/nにはOH-、NO3-、CO32-、SO42- など交換性陰イオンが位置する。特に、2価の金属イオン種としてMg2+、3価の金属イオン種としてAl3+を骨格とし、層間がCO32-から構成されるLDHはハイドロタルサイト(HT-LDH:Mg0.66Al0.33(OH)2(CO3)0.15・nH2O)と呼ばれ、高い表面吸着能および表面塩基性を持つ。また、HT-LDHは高温で熱分解すると脱水し、層状構造が破壊されて金属複酸化物となるが、これら金属酸化物を水に浸漬すると、再水和によりHT-LDH構造に再構築されるという興味深い自己組織化能を持ち多様な新規材料化が可能である。講演ではこのLDHの構造制御(置換、再水和、ナノシート化等)について紹介する。さらに、当該研究グループの最近の話題、無機系廃棄物の利材化等も紹介する。


    • 【略歴】
      [略歴]  
      昭和59年3月 東北大学大学院工学研究科金属材料専攻博士課程前期修了
      昭和59年4月 東北大学金属材料研究所助手
      昭和62年4月 防衛大学校助手
      平成 2年4月 大阪大学産業科学研究所助手
      平成 8年4月 京都工芸繊維大学工芸学部助教授
      平成17年4月 大阪府立大学大学院工学研究科物質・化学専攻マテリアル 現在に至る
      平成 5年2月 工学博士(大阪大学)
      平成 6年10月より1年間マサチューセッツ工科大学客員研究員

      [専門分野]
      セラミックス、バイオセラミックス、触媒材料、層状ナノ材料

      [受賞歴等] 
      ・日本金属学会金属写真賞 平成2年 
      ・Int. Metallographic Soc. Int.Metallographic Contest, 2nd in Class 平成2年 
      ・日本セラミックス協会進歩賞  平成5年 
      ・高温学会論文賞 平成8年
      ・第55回注目発明 平成8年


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    • 講演:『パワー半導体用SiCバルク単結晶成長技術とウェハプロセス技術』
          国立研究開発法人産業技術総合研究所 つくば西事業所
          エネルギー・環境領域     
          先進パワーエレクトロニクス研究センター
          ウェハプロセスチーム チーム長
          加藤 智久(カトウ トモヒサ)氏
       
    • 講演日:平成29年11月11日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       低炭素社会の実現に欠かせない新しいパワー半導体”SiC”は、いよいよハイブリッド車や新幹線などに実装される計画が発表され、本格的な普及を目指して開発が進められている。SiCウェハは6インチの大口径化と高品質化が進んだが、パワーデバイスとしてさらに普及するためには、低コスト化や量産性など課題は残されている。本講演ではSiCパワーデバイスの普及促進に向けた結晶・ウェハ技術開発の動向について述べる。


    • 【略歴】
      1999年 電子技術総合研究所材料科学部入所 SiCバルク単結晶成長技術の開発、SiC加工技術の開発
      【2000年 産総研へ改組】?2008年 4inch大口径・長尺SiC単結晶成長技術開発(パワーエレクトロニクス研究センター)
      2010年 SiC単結晶成長の高品質化技術、SiCの放電切断加工技術の開発(エネルギーエレクトロニクス研究ラボ)
      2014年 NEDOプロジェクト(FUPET)での6インチSiCウェハ開発[結晶成長・ウェハ加工]開発グループリーダー(先進パワーエレクトロニクス研究センター)
      2013年 ウェハプロセスチーム長 就任
      2014〜現在 内閣府SIPプロジェクト「次世代パワーエレクトロニクスの総合的研究開発」SiCウェハ開発テーマリーダー

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    • 講演:『高い蛍光・燐光発光性を示すポリイミドの材料設計と太陽光波長変換特性』
          東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 教授
          安藤 慎治(アンドウ シンジ)氏
       
    • 講演日:平成29年12月10日(土)於て 東工大(大岡山) 蔵前会館3F手島精一記念会議室

    • 【講演要旨】
       我々は優れた耐熱性や機械特性を有するポリイミド (PI) に新たな光機能性として「蛍光・燐光発光特性」を付与した“高発光性PI”の開発を行い,従来のPI に比べて量子収率とストークスシフト(吸収波長と発光波長の差)を飛躍的に向上させたPI 群を報告してきました。高発光性PI は,優れた耐熱性・耐光性・機械特性・耐環境性を有することから,Si系太陽電池や農業・園芸用の波長変換膜(ダウンコンバータ)への応用が期待されます。本講演では,高発光性PIの物質設計と太陽光スペクトルの波長変換特性についてご紹介いたします。


    • 【略歴】
      学 歴:
      平成元年3月 東京工業大学大学院理工学研究科 高分子工学専攻 博士課程修了.

      職 歴:
      平成元年4月〜平成7年6月
      日本電信電話株式会社(NTT)入社後、境界領域研究所主任研究員.
      平成7年7月 東京工業大学 高分子工学専攻 高分子機能解析講座 助教授.
      平成10年4月〜11年2月 英国ダーラム(Durham)大学化学科客員研究員.
      平成11年3月 東京工業大学 有機・高分子物質専攻ソフトマテリアル構造講座 助教授.(改組による)
      平成18年8月 東京工業大学理工学研究科 物質科学専攻 物質設計講座 教授.
      平成28年4月 東京工業大学 副学長(安全・コンプライアンス担当)
              兼 物質理工学院 応用化学系 教授(現職)

      著書等:
      『高分子と光が織りなす新機能・新物性,7, 日本化学会編, 化学同人, (2011) (分担).
      『新訂版 最新ポリイミド-基礎と応用-』, エヌ・ティー・エス, 102-128 (2010) (分担).
      『広がるNMRの世界』朝倉哲郎編著, コロナ社, 6-9 (2011) (分担).

      専門分野:
      1) 固体高分子物質の分光学を用いた構造解析と光・熱・電気物性の高機能化.
      2) 高分子物質のナノハイブリッド化による機能化・高性能化
      3) 高分子物質の量子化学計算と物性予測.

 


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2018年1月11日 最終更新

新規事業研究会