Ref.No.050108-1
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- 講演:『ソフトマテリアルの新展開』及び『最近の中国事情』
東京工業大学 教授 東京大学名誉教授 西 敏夫 氏
- 講演日:平成17年1月8日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
- 【講演要旨】
2000年度から2003年度にかけて講演者は、文部科学省の特定領域研究(A)”強相関ソフトマ
テリアルの動的制御”の研究代表者を務めていた。4年間で約35の大学、研究機関から100名を超
える研究者が参加し総予算は約11億円であった。2004年10月にその最終ヒアリングを終え高い
評価を受けた。今回は、その概要と今後の大きな発展、新規事業化などが見込まれる成果について
出来るだけわかりやすく紹介する。
また、2004年9月に北京で国際ゴム技術会議がありプレナリーレクチャー、座長をしたり、展示会
を見学したりしてきた。更に、11月には東工大ー清華大合同大学院プログラムのため1週間ほど清
華大でナノテクノロジーコースの大学院生に対して”ソフトマテリアル”の集中講義をしてきた。最近の
中国のゴム関係の産業の発展、清華大学、中国科学院化学研究所などの大改革と発展には驚くべ
きものがある。現場の写真などを中心にして最近の中国事情を紹介したい。
- 【略歴】
西 敏夫(にし としお)
1967年 東京大学大学院工学系研究科応用物理学専攻修士課程修了
1967年〜1980年 ブリヂストンタイヤ研究開発本部
1972年 工学博士(東京大学)
1972年〜1975年 ベル研究所客員研究員
1980年 東京大学工学部物理工学科専任講師
1982年 東京大学工学部物理工学科助教授
1985年 IBM Summer Faculty Fellow
1992年 東京大学工学部物理工学科教授
1993年 オハイオ州立アクロン大学Harold A Morton Distinguished Visiting Professor
1995年〜2003年 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授
1995年〜1997年 (社)日本ゴム協会会長
2000年〜2002年 (社)高分子学会副会長
2000年〜 (社)日本ゴム協会ゴム技術フォーラム代表
2000年〜 文部科学省科学研究費補助金“特定領域研究(A)”強相関ソフト
マテリアルの動的制御“研究代表者
2001年〜 放送大学客員教授
2001年〜 (独)産業技術総合研究所主任研究員
2003年〜 東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻教授
2003年 東京大学名誉教授
- 【専門分野】
1. 高分子物性
ポリマーアロイの構造と物性、ソフトマテリアルの構造と物性
2.高分子ナノテクノロジー
ナノレオロジー、ナノトライボロジー、ナノ3次元計測
3.高分子メガテクノロジー
特に免震ゴムの物性、寿命予測、ISO化など
- 【主な業績】
平成2年度高分子学会賞“ポリマーアロイの相溶性と相分離の研究”
第21回日本ゴム協会オーエンスレーガー賞(1998年)
“エラストマーの分子運動性と高次構造に関する研究”
Ref.No.050108-2
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- 企業紹介:『防食、防錆技術とマグネシウムの応用』
株式会社 コーメイ 代表取締役社長 吉田 敏治 氏
- 講演日:平成17年1月8日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
- 【講演要旨】
30年に渡る防食・防錆に関する実績と経験を基に、金属腐食について説明し、さらにマグネシウムを
利用した犠牲材「マグネラップ」技術で、従来の電気防食が及ばない部分の局部防食技術を紹介す
る。
Ref.No.050108-3
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- 講演:『ポータブル電子機器用電源としてのMicro Fuel Cell の可能性 』
ソニー 株式会社 業務執行役員上席常務、マテリアル研究所所長
西 美緒 氏
- 講演日:平成17年1月8日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
- 【講演要旨】
リチウムイオン二次電池のエネルギー密度が技術的限界に達しつつあるとの認識から、携帯電話
やノート PC 用の次世代電源として、直接型メタノール燃料電池(DMFC)に代表される小型燃料電池
(Micro Fuel Cell = MFC)の開発が注目を集めている。そこで、まず、リチウムイオン二次電池の最
近の性能を紹介し、今後の性能向上の可能性について検討する。次に、このところ相次いで発表され
ている種々の MFC のプロトタイプについての性能の検証、および今後の技術トレンドの検討から、携
帯電話やノート PC などのアプリケーションでMFC がリチウムイオン二次電池に取って代わるために
解決すべき課題について述べる。
- 【略歴】
西 美緒(にし よしお)
1966.3 慶応大工学部応用化学科卒
1966.4 ソニー 入社、中央研究所にて燃料電池の研究開発に従事(〜1974.6)
1974.6 同社、技術研究所にて音響材料の研究開発(〜1986.2)
1986.2 同社、中央研究所にてリチウムイオン二次電池の研究開発
その後、バッテリー事業本部、ソニー・エナジーテックでリチウムイオン二次電池の研究開
発、製造立ち上げなどに従事その間、リチウムイオン二次電池の世界初の開発発表
(1990.2)、同世界初の商品化(1991.7)、リチウムイオン・ポリマー二次電池の商品化
(1998)などに従事
2002.3 マテリアル研究所・所長
その間、ソニー・エナジーテック取締役(1995)、同専務取締役(1996)
ソニー且キ行役員常務(1997)、業務執行役員上席常務(2003)
現在、ソニー葛ニ務執行役員上席常務、CTO、コーポレート・リサーチフェロー、マテリアル
研究所長
- 【主な業績】
1994年 電気化学協会技術賞(リチウムイオン二次電池の実用化に対し)
1994年 Electrochemical Society(米)Technical Award(同上)
1998年 加藤記念賞(同上)
1998年 農芸化学会技術賞(バクテリア・セルロースの実用化に対し)
2000年 市村賞(リチウムイオン二次電池の実用化に対し)
Ref.No.050219-1
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- 講演:『トライボロジーとマイクロデバイス』
(独)産業技術総合研究所先進製造プロセス研究部門 トライボロジー研究グループリーダ
筑波大学連携大学院助教授 工学博士
安藤 泰久 氏
- 講演日:平成17年2月19日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
- 【講演要旨】
MEMS(Micro Electro Mechanical System)等で問題になる水の影響について、凝着力と摩擦力を
中心に解説する。MEMSの製造過程で発生するスティクションは、ラプラス圧力に起因することが報告
されている。摩擦においては、接触面に凝集した水のラプラス圧力が垂直荷重を増加させて、間接的
に摩擦力を増加させており、低荷重でこの影響が顕著に現れる。さらに荷重が低くなると、粘性的な
力が、摩擦力を直接的に増加させている様子が認められる。また、トライボロジーの測定技術を高度
化するために開発したマイクロ3次元ステージや平行ばねカンチレバーなどのマイクロデバイスや、そ
れらのデバイスを応用した測定などについても紹介する。
- 【略歴】
1962年生れ
1986年 東京工業大学総合理工学研究科修士課程修了
1987年 日本電気入社
1989年 同社退社後,通商産業省工業技術院機械技術研究所入所
現在 産業技術総合研究所先進製造プロセス研究部門
トライボロジー研究グループリーダ
筑波大学連携大学院助教授.博士(工学)
Ref.No.050219-2
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- 講演:『二分子層潤滑膜の開発』
(独)産業技術総合研究所先進製造プロセス研究部門 トライボロジー研究グループ
括研究員 工学博士
加藤 孝久 氏
- 講演日:平成17年2月19日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
- 【講演要旨】
機械要素の微小化に伴ってナノメータレベルの厚さの潤滑膜が要求されている。例えば、磁気ディ スクにおいては超高密度記録のため2nm程度の厚さが要求されている。しかし、いかに薄かろうと、
潤滑膜には固体表面を保護する吸着性と摩擦を低下させる流動性が要求される。吸着性と流動性を 個々の分子に同時に要求することは不可能である。そこで、潤滑膜を構造化した二分子層潤滑膜を
提案した。そして、その実現を目指すとともに、二分子層潤滑膜のトライボロジー特性を明らかにして きた。さらに、より高い強度を有する潤滑膜をめざし、表面の改質から二分子層潤滑膜塗布までを連
続して行う方法を開発してきた。
- 【略歴】
1982年 3月 東京大学工学系研究科大学院博士課程修了、工学博士
1983年 4月 東京大学工学部助教授
1999年 4月 工技院機械技術研究所機械量子分子工学特別研究室室長
2000年 4月〜 東京工業大学客員教授
2001年 4月〜 産業技術研究所総括研究員
-
Ref.No.050305-1 元へ戻る
- 講演:『炭素系硬質材料の合成とトライボロジー分野への展開』
東京工業大学 助教授
大竹 尚登 氏
- 講演日:平成17年3月5日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
- 【講演要旨】
炭素系材料のトライボロジー分野への展開は目覚ましいものがある。本講演では,DLC膜を 中心に、ダイヤモンドから樹脂基CNT複合材料まで、炭素材料の合成とトライボロジー応用に
ついての現状を概観し、さらにナノパルスプラズマCVDによる大気圧下でのDLCコーテ ィング、 耐ひずみ性を有するセグメント構造DLCコーティングなどの最近の技術トピックを紹介する。
- 【略歴】
昭和61年3月 東京工業大学工学部機械工学科卒業
平成元年7月 東京工業大学大学院理工学研究科機械工学専攻博士課程中退
平成元年8月 東京工業大学工学部機械工学科 助手
平成 5年7月 東京工業大学工学部機械科学科 助教授
平成12年4月 東京工業大学大学院理工学研究科機械物理工学専攻 助教授
現在に至る.
- Ref.No.050305-2 元へ戻る
- 講演:『温熱環境制御による快眠誘導』
潟_イキン環境研究所
理学博士
石渡 貴之 氏
- 講演日:平成17年3月5日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
- 【講演要旨】
現在、日本人の5人に1人が何らかの睡眠障害を持っていると言われている。1万円以上も する枕など、快眠グッズが飛ぶように売れている状況である。このような現状下、我々は睡
眠中の環境温度を動的に制御することにより、通常よりも深い睡眠が短時間で取れるような 温度アルゴリズムを開発した。今年3月発売の家庭用エアコンにも搭載しているので、その
内容について紹介する。
- 【略歴】
1997年 横浜国立大学教育学部卒業
1999年 横浜国立大学教育学研究科修了 修士(教育学)
2002年 東京都立大学大学院理学科修了 博士(理学)
2003年 ダイキン環境研究所 エキスパート社員
現在に至る
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Ref.No.050409-1
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-
講演 『高品質ダイヤモンドおよびDLCの合成と機能部材への応用』
日本工業大学 先端材料技術センター 助教授 竹内 貞雄 氏
講演日:平成17年4月9日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
【講演要旨】
ダイヤモンド半導体の実現に必要な高純度ダイヤモンド合成技術に関して、溶接用の酸素-アセチレン
バーナを利用するユニークなチャンバーフレーム法によるダイヤモンド合成の概要を述べる。さらに、
高純度ダイヤモンド膜の評価に不可欠なカソードルミネッセンス分光分析による天然ダイヤモンドとの比較を行い、最先端の工業用ダイヤモンドに宝石を遙かに上回る高品質が要求されていることを紹介する。
また,優れた摩擦摩耗特性を有するダイヤモンドライクカーボン膜の新しい応用として,厚さ40μm のDLC自立体から,FIB (Focused ion
beam)加工により軸と,モジュール1.5μm ,歯数10枚の平歯車を切り出し, 組み立てを行った結果も紹介する.
【略歴】 1978年 日本工業大学機械工学科卒業
1980年 日本工業大学材料試験研究センター 教育技術員
1996年 日本工業大学大学院博士課程(後期)機械工学専攻終了 博士(工学)
1996年 日本工業大学材料試験研究センター 講師
2002年 日本工業大学先端材料技術研究センター・機械工学科兼担 助教授
Ref.No.050409-2
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講演 『ナノダイヤモンドの行く先』
ナノ炭素研究所 取締役社長
大澤 映二 氏
講演日:平成17年4月9日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
【講演要旨】
爆発法ナノダイヤはこれまで40年間暗闇の中にあった。最近やっと一次粒子に辿り着いたが、謎が多く科学研究対象としての展開はこれからである。ただし、直径4−5nmでは小さ過ぎて用途は限られる。もっと有用なのは直径20−300nm程度のナノ−、サブミクロナノダイヤであろう。ナノダイヤデパートを実現するには、爆発法ナノダイヤモンド製造を国内で始めるばかりでなく、爆発法以外の方法を検討する必要がある。一つの可能性がカーボンブラック(煤)→ナノオニオン→ダイヤモンドルートである。CNDルートは2段階one-pot乾式反応であるが、超高密度(>150A/cm2)高圧(>200keV)電子線照射が必要である。最近このような超強力電子銃が開発されつつある。CNDルートの反応機構はTEM内で詳細に調べられているので、時間があれば言及する。
【略歴】
学歴
昭和33年3月 京都大学工学部工業化学科卒業
昭和35年3月 京都大学大学院工学研究科修士課程修了
学位
工学博士(京都大学論文)昭和40年
職歴
昭和35年4月 帝国人造絹糸株式会社入社 生産研究所勤務
昭和39年1月 京都大学工学部合成化学科 助手
昭和41−44年 米国ウィスコンシン大学、プリンストン大学及びNY州立大学化学科博士研究員
昭和45年4月 北海道大学理学部化学第二学科 助教授
昭和47‐48年 ドイツカールスルーエ工科大学フンボルト財団客員研究員
平成2年7月 豊橋技術科学大学工学部知識情報工学系 教授
平成13年3月 同上定年退職
平成13年4月 株式会社双葉電子工業内に有限会社ナノ炭素研究所設立
取締役社長
現在に至る
受賞・資格
平成13年5月 第54回中日文化賞(サッカーボール分子C60の予言とフラーレン科学の発展)
平成13年6月 豊橋技術科学大学 名誉教授
専門分野
計算化学、応用理論有機化学、フラーレン科学、炭素材料科学
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Ref.No.050514-1
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講演 @『HfO2系高誘電率ゲート絶縁膜材料の熱的安定性
〜分子動力学シミュレーション〜』
富士通研究所 金田千穂子、小坂裕子、山崎隆浩 講師
-
講演日:平成17年5月14日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
【講演要旨】
次世代シリコンLSI用高誘電率ゲート絶縁膜材料として、HfO2系材料が有望視されてい
る。しかしこの材料は、デバイス製造中の熱処理によって、しばしば結晶化や相分離を起こ
して不均質化する。また、隣接するSiO2層や下地のシリコン基板との間で原子拡散による
混合を起こして組成が変化する。HfO2、Hf-シリケートおよびアルミネートについて、これらの
過程を古典的分子動力学法により調べ、組成と熱的性質との関係を明らかにした。シミュレ
ーションの結果から、均質で熱的に安定な絶縁膜を得るための指針が得られる。
講演 A『カーボンナノチューブの成長技術と計算物理』
富士通研究所 粟野 祐二、大淵 真理、 二瓶 瑞久 講師
【講演要旨】
カーボンナノチューブ(CNT)は、その電気的性質が金属にも半導体にもなることが知られ
ています。中でも金属CNTは、銅の1000倍もの電流密度を流すことができ、熱伝導もダイヤ
モンド以上など、優れた特長から数々のエレクトロニクス応用が考えられています。CNTの
電気的性質は直径によって大きく変化するため、直径を制御することが重要となります。当
社ではこれまでに、CNTの種となる触媒金属微粒子の直径を揃えることにより、CNTの直径
制御を実現しています。また将来のULSI配線の抱える問題解決のため、CNT配線ビアの研
究を進めています。成長実験条件を計算機内で再現したCNT成長シミュレーションで、世界
ではじめて触媒ナノ粒子と直径のそろったCNT核を形成するなど、構造制御法や成長メカニ
ズムの解明にシミュレーション技術を活用しています。
【略歴】
発表者:金田千穂子(カネタ チオコ)
東北大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。
富士通研究所に入社し、シリコン中の不純物、シリコンデバイス用ゲート絶縁膜材料中の
欠陥と不純物、絶縁膜/半導体界面などの理論的研究に従事。
発表者:粟野 祐二 (アワノ ユウジ)
所属:兜x士通研究所 ナノテクノロジー研究センター 主管研究員 富士通
LSI事業本部 デバイス開発統括部長付
学歴:1985年3月 明治大学大学院工学研究科博士後期課程修了 工学博士
専門分野:超高速・高周波デバイス、量子効果素子、ナノテクノロジー
研究経歴:
1979年〜1985年 通産省工業技術院電子技術総合研究所にてサブミクロン超高速電子
FETの研究に従事
1985年4月 兜x士通研究所に入社、超高速・高周波FET(HEMT)および集積回路の
研究に従事
1991年〜92年 米国マサチューセッツ工科大学電子工学研究所客員研究員
1995年〜 富士通株式会社兼務。量子効果素子の研究に従事
2000年〜 富士通研究所ナノテクノロジー研究センター発足と同時にナノデバイス、ナノ
材料の研究を開始
Ref.No.050514-2
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- 講演 『トルマリンシルクの開発 および、その製品の特性』
文化女子大学 名誉教授 成瀬 信子 講師
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講演日:平成17年5月14日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
【講演要旨】
シルク本来の保温性・保湿性に加え、色・つや、肌触りの良さが、和装・洋装を問わず高
級インナー素材として使われて来たが、近年の国内養蚕業の低迷を少しでも維持・回復さ
せるには、独自の付加価値を持つ繭を作り、その繭によって製品化し、需要につなげねばな
らない。
蚕にセラミックスや顔料を桑の葉と共に食べさせることは行われて来ているが、ここでは微弱電荷を発生し続けるトルマリンを食べさせ、しかも、従来はセリシンに入るのが通常であるの
を、フィブロインまで入れ、精錬・染色・洗濯などの処理後も機能が変わらないトルマリンシ
ルクを開発した。
トルマリン(電気石)は温度を高める・摩擦により増加するマイナスイオンが、ヒトの生理機
能を高めることが知られている。
ここでは、トルマリンシルクの開発過程とその特性 および、製品化の一例としてショーツ
を製作し、50名の着用評価から物つくりの条件を示し、流通に載せている状態を述べる
【略歴】
1951年 日本女子大学 家政学部家政理学科 卒業
1951〜1955年 日本女子大学 物理学研究室 助手
1963年 文化女子短期大学 専任講師
1966年 文化女子大学家政学部 助教授
1974年 教授
2002年4月1日 名誉教授
2002年4月1日 (財) 大日本蚕糸会 蚕糸科学研究所 客員研究員
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Ref.No.050611-1
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- 講演 『生産工程大変革』
谷 泰弘 講師
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講演日:平成17年6月11日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
【講演要旨】
小生は機械加工の工具屋。低価格化、短納期化、高精度化を目指して、これまで世の中
に存在しないような新しい機械加工工具の開発をやってきました。そこで生み出されたの
が、遊離砥粒研磨を代替できるような高付加価値を生む固定砥粒工具、切断工具の超高
速製造法、縁形状を制御できる遊離砥粒研磨の複合粒子研磨、工具の廃棄を不要のもの
にした機械加工工具の機上再生技術など。これらの工具技術を用いれば、生産工程に大
変革が生み出されることは請け合いです。
【略歴】
昭和51年3月 東京大学工学部機械工学科卒業
昭和56年3月 東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専攻博士課程修了
工学博士
昭和56年4月 東京大学生産技術研究所講師
昭和57年4月 東京大学生産技術研究所助教授
平成9年4月 東京大学生産技術研究所教授
現在に至る。
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Ref.No.050611-2
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曽根 正人 講師
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講演日:平成17年6月11日(土)於て 東工大(大岡山) 百年記念館
【講演要旨】
現在、ナノテクノロジー分野の基礎研究及び応用研究が活発に行われている。
この超微細領域のテクノロジーは、今後も発展されていくと考えられ、
それに伴う加工技術の開発が熱望されている。たとえば、半導体洗浄を例にとって見れば
ナノ領域では気液界面張力が強大なものなり、通常の液体洗浄が不可能になる。
この問題を解決する超臨界流体洗浄は、現在次世代の洗浄技術として注目されている。
また、日本で開発された超臨界流体を利用しためっき技術も世界的に
注目されている。本講演では、ナノテクノロジーに利用可能な
超臨界流体における表面処理技術を解説する。
【略歴】
平成3年3月
東京工業大学工学部高分子工学科卒業
平成5年3月
同、大学院理工学研究科高分子工学専攻博士前期課程修了
平成8年3月
同、大学院理工学研究科高分子工学専攻博士後期課程修了
平成 8年 4月 日本石油株式会社(現・新日本石油株式会社)入社。
平成12年7月 東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科・助手
平成13年4月 東京農工大学工学部有機材料化学科・助手
平成17年4月 東京農工大学工学部化学システム工学科・特任助教授
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Ref.No.050709-1
元へ戻る 講演 『法人化後の東京工業大学の産学連携への取組み』
香取 和之 講師
【講演要旨】
産学連携の必要性・重要性については、政府を初めとして各界で声高らかに叫ばれているが、その背景と状況、課題及び今後の展望について、具体的事例を踏まえた説明はあまりされていない。今回、法人化以降の東工大を例にとって、大学のポテンシャル、産学連携と知的財産への取組み方針、組織的連携や大学発ベンチャ等の状況、組織的連携のプロジェクト具体例、米国との比較、主要課題、及び将来展望について解説する。
【略歴】
1969年3月 東京工業大学 理工学部 電子工学科卒業
1971年3月 東京工業大学大学院 電子物理工学専攻 修士課程終了
1971年4月〜2003年3月
三菱電機株式会社
1975年6月〜1976年12月 米国スタンフォード大学留学 同大学院にて修士課程終了
2003年4月〜2004年1月 三菱電機プラントエンジニアリング株式会社
2004年1月〜 東京工業大学産学連携推進本部 本部長代理(特任教授)
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最近、「大学発ベンチャー」が期待されているが、「ベンチャー」とは「ベンチャービジネス」のことで、広辞苑によると「創造力・開発力をもとに、新製品・新技術や新しい業態などの新機軸を実施するために創設される中小企業。和製
語とある。講師の鉄道技研、鉄道総研、神奈川大学における「ベンチャー」との交流の体験から、指針を探りたい。
【略歴】
昭和38年3月
東京都立大学工学部工学化学科卒業
昭和38年4月
国鉄本社入社、鉄道技術研究所入所
昭和43年 主任研究員
昭和58年 工学博士
昭和62年4月
(財)鉄道総合技術研究所入所(国鉄改革で移行)
(非常勤講師:東京電機大学、東京理科大学、山形大学を兼ねる)
平成2年3月
同研究所円満退社
平成2年4月
神奈川大学、教授就任(理学部化学科)
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Ref.No.050910-1
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講演1
『導電性高分子ポリアニリンの基礎から実用化』
講師:
山形大学大学院理工学研究科
教授 倉本 憲幸
氏
「講演要旨」
ポリアニリンは芳香族系導電性高分子として空気安定性に優れており、安価であり、大量合成が容易であり、現在では加工性と導電性も良好となって、実用上有利な性質を有している。二次電池の正極材料、エレクトロクロミック材料、各種センサー材料、帯電防止塗料、電磁波シールド材料、光記録素子、人工筋肉材料、防錆塗料、エレクトロレオロジー流体用分散剤など電気・電子・機械の幅広い分野において応用が予想されており、現在、帯電防止材料、電磁波シールド材、防錆塗料としてOrmecon社(ドイツ)やPanipol社(フィンランド)において、実用化されて市場に出されている導電性高分子でもある。
ポリアニリンの基礎について講演すると共に、我々の研究である界面活性剤をドーパントに含むポリアニリンを汎用高分子と複合化して導電性材料として商品化されるまでの実用化における開発過程について述べる。
「略歴」
学歴:
1977年3月 名古屋工業大学工学部卒業
1977年4月 東京工業大学理工学研究科修士課程入学
1979年3月 同大学研究科修士課程修了
1979年4月 東京工業大学理工学研究科博士課程入学
1982年3月 同大学理工学研究科博士課程修了
学位:工学博士[Interaction of Polyanions with Proteins]
(東京工業大学1982.6)
職歴:
1982年4月 山形大学助手工学部
1986年10月 山形大学講師工学部
1988年9月 山形大学助教授工学部
1989年11月ー1990年10月 スイス連邦工科大学客員研究員
1994年3月ー6月 グルノーブル原子核研究センター客員研究員
1996年4月 大学院助教授工学研究科 生体センシング機能工学専攻
1999年4月ー 大学院教授理工学研究科 生体センシング機能工学専攻
賞:1996年10月 IEEE米国電気電子学会論文賞受賞
1996年 8月 FCFP学会賞受賞
2001年6月 繊維学会学会賞受賞
2004年6月 成形加工学会論文賞受賞
2005年6月 Iマテリアルライフ学会総説賞受賞
所属学会:日本化学会、高分子学会、繊維学会
専門分野:高分子合成学、導電性高分子、生体模倣化学
研究テーマ:導電性高分子の合成と応用
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Ref.No.050910-2
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講演2『弾塑性論による材料評価と材料開発』
講演者:山形大学 工学部 助教授
黒田 充紀 氏
「講演要旨」
従来学術的な色彩が強かった弾塑性論であるが,コンピュータシミュレーション全盛時代になってようやく実用の道が開けてきた感がある.本講演では,先
端的弾塑性論の開発とその工学的応用について述べる.従来異なった発展を遂げてきた材料科学と材料力学を融合した新しいタイプの塑性論とそれの材料の機
能評価への応用,結晶レベルでの塑性論を用いた最適材料設計手法等を紹介する.
「略歴」
1992年 武蔵工業大学大学院博士課程修了.
1992年 足利工業大学講師
1995年 同助教授
1998年〜1999年 デンマーク工科大学客員準教授
1999年 山形大学助教授 工学部
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Ref.No.051015-1
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講演1
『進化するバイオマスプラスチックポリ乳酸-テラマック』
講師:
ユニチカ株式会社
テラマック事業開発部
工学博士 村瀬 繁満
氏
「講演要旨」
ポリ乳酸は、生分解性を有していることから注目を浴びているが、トウモロコシなどの植物を原料として得られることから、自然界が本来備えているリサイクルシステムに組み込まれたバイオマスプラスチックとして、さらに重要な地位を占めつつある。
「略歴」
1975:京都大学 工学部 高分子化学科卒業
1977:京都大学 大学院 工学研究科 高分子化学専攻 修士課程終了
1997:京都大学 大学院 工学研究科 高分子化学専攻 博士課程終了
1977:ユニチカ(株)入社
中央研究所で合成繊維、不織布、プラスチックなどを開発
2000:東京農工大学 工学部 応用化学科 客員教授(ユニチカ休職)
2005:ユニチカ(株) テラマック事業開発部
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Ref.No.051015-2
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講演1
『エレクトロニクス・フォトニクスナノ材料としての高分子ナノシートの開発』
講師:東北大学多元物質化学研究所・教授
多元ナノ材料研究センター長 宮下 徳治 氏
「講演要旨」
ポストシリコン材料創製として,新たに有機系、高分子系、生体系を緻密に集積・組織化してナノデバイス,ナノ材料を創製するボトムアップ型ナノテクノロジーの分野も注目されている。我々は,長鎖アルキルアクリルアミドポリマーは水面上で水素結合により2次元ネットワークを形成し,高秩序な単分子膜(高分子ナノシート)を形成し,LB法にて固体基板上に集積・組織化できることを見いだしている。さらに共重合法や混合法で種々の機能団を導入することもでき,次世代ナノ高分子材料として期待されている。本講演では,特にエレクトロニクス,フォトニクス、センサー分野への応用を中心に講演を行う。
「略歴」
昭和46年 東北大学工学部応用化学科卒
昭和51年 同大学院博士課程修了(工学博士)財団法人相模中央化学研究所博士研究員
昭和56年 東北大学、助手
平成5年 同 工学部 教授
平成13年 多元物質科学研究所配置換え
平成16年 多元ナノ材料研究センター長 現在に至る
この間
平成2年 Leuven(ルーバン)CatholicUniversity(ベルギー)の
Visiting Professor
平成8年- (中国)鄭州大学(材料工程科)併任(名誉)教授
平成14年— (中国)華僑大学(材料工程科)兼任教授
受賞 :
高分子学会賞(1997年)
日本化学会欧文誌論文賞(2000年)
基礎錯体工学研究会賞(2004年)
2000-2004 高分子学会東北支部長
2003-2004 日本化学会機関誌「化学と工業」編集委員長
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Ref.No.051112-1
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講演1
『ナノテクノロジーとバイオデバイス』
講演者:北陸先端科学技術大学院大学 材料科学研究科
教授 民谷 栄一 氏
「講演要旨」
「略歴」
1985年
3月
東京工業大学大学院総合理工学研究科 博士課程修了(工学博士)
1985年
4月 東京工業大学 資源化学研究所 助手
1987年12月
東京工学大学 資源化学研究所 講師
1988年
4月 東京大学 先端科学技術研究センター 助教授
1993年4月
北陸先端科学技術大学院大学 材料科学研究科 教授
1985年
3月
東京工業大学大学院総合理工学研究科 博士課程修了(工学博士)
1985年
4月 東京工業大学 資源化学研究所 助手
1987年12月
東京工学大学 資源化学研究所 講師
1988年
4月 東京大学 先端科学技術研究センター 助教授
1993年4月
北陸先端科学技術大学院大学 材料科学研究科 教授
専門:生体分析科学、バイオセンサー、ナノバイオテクノロジー
賞罰:
1989年
日本化学会進歩賞
2000年
産学連携推進いしかわ賞貢献賞
2001年
中小企業優秀新技術・新製品賞-中小企業庁長官賞
2004年
Biosensor & Bioelectronics Award(The 8th World Congress on Biosensors)
2004年
第40回環境工学研究フォーラム新技術・プロジェクト賞(土木学会)
2005年
市村学術賞 |
Ref.No.051112-2
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講演2
『ナノ微粒子で孔雀の羽を創って見せましょう!』
講師:
東京工業大学大学院 有機・高分子物質専攻
教授 渡辺 順次 氏
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Ref.No.051210-1
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講演1:『我が国の皮膚再生医療の現状と将来展望』
講師: 北里大学医療衛生学部人工皮膚研究開発センター 教授
黒柳能光 氏
「講演要旨」
目的:創傷治癒の促進を目的とした同種培養真皮の実用化に向けて、多施設臨床研究を展開するためのバンキングシステムを確立した。方法:同種培養真皮用の線維芽細胞は、ウイルスに感染していないことを確認した患者から提供された皮膚由来のものである。ワーキングセルを解凍して継代培養した線維芽細胞をヒアルロン酸とアテロコラーゲンからなるマトリックスに播種して培養する方法で同種培養真皮を製造してー152℃で保存する。冷凍便で搬送した同種培養真皮は各施設で臨床使用まで凍結保存する。結果:平成13年4月?平成17年3月までに4700枚の同種培養真皮を全国31の医療機関に供給して404症例の臨床試験を行った。考察:厚生労働科学再生医療ミレニアムプロジェクトの研究補助金により培養真皮の供給体制は確立された。今後、皮膚再生医療の新規事業化をどのような形で展開できるかが、我が国における再生医療の普及において重要な指標となる。
「略歴」
1977年 東京工業大学大学院博士課程修了(工学博士取得)
1982年 旧西独フィリプス大学大学院博士課程修了(理学博士取得)
1982年〜85年 東京大学生産技術研究所において制癌剤の徐放化に関する研究。
1985年 北里大学医学部形成外科講師。人工皮膚の研究を開始。
1987年 (医学博士取得)
1989年 米国テキサス大学に留学。帰国後、培養皮膚の研究を開始。
1996年 北里大学医学部生体工学助教授。
2000年 北里大学医療衛生学部人工皮膚研究開発センター開設。教授に就任。
1991年 日本バイオマテリアル学会賞受賞。
1994年 第7回北里柴三郎記念賞受賞。
学会活動:
日本創傷治癒学会理事、日本バイオマテリアル学会評議員、日本人工臓器学会評議員、日本組織工学会評議員、日本炎症再生医学学会評議員、日本再生医療学会評議員
研究活動:
平成10年度?11年度 厚生科学研究高度先進医療研究事業(皮膚部門)の主任研究員
平成12年度?16年度 厚生労働科学再生医療ミレニアムプロジェクト(皮膚部門)の主任研究員
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Ref.No.051210-2
元へ戻る 講演2
『導電性高分子の構造制御と人工感覚器の開発』
講師:新潟大学大学院自然科学研究科 助教授
山内 健 氏
「講演要旨」
人は五感と呼ばれる視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚を駆使して外部刺激を感知して、電気信号に情報変換している。近年、環境科学分野での環境ホルモンの検出をはじめとして、様々な分野でピコ、ナノレベルの物理量・化学量の感知が必要不可欠となっており、五感のように高効率・高感度な人工感覚器の開発は重要課題のひとつとなっている。ここでは導電性高分子の構造設計と味覚、触覚に関する人工感覚器の開発について紹介する。
「略歴」
1989年3月 茨城大学 理学部 化学科 卒業
1991年3月 茨城大学大学院 理学研究科 化学専攻 修士課程 修了
1994年3月 筑波大学大学院 農学研究科 応用生物化学専攻 博士後期課程 修了
1994年4月 長岡技術科学大学工学部 助手
2003年8月 新潟大学大学院自然科学研究科 助教授
現在に至る
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